ども、料理ブロガー＆ユーチューバーのオトコ中村です。

こう寒い日が続くと、冷蔵庫でキンキンに冷えたビールはちょっと遠い存在に……。そんな話を編集担当さんとしていたら、「冬の家飲みなら、冷蔵庫で冷やしていない黒ビールを、イギリスのパブ風にちびちび飲むのもウマいですよ」とナイスな提案が。そういえば、昔読んだバーを舞台にしたマンガで、常温の黒ビールを頼むお客さんのエピソードが好きだったのを思い出しました。

ということで今回は、ぬるめの黒ビールとパブ風おつまみのフィッシュアンドチップスで、冬の家飲みを楽しみます。

フィッシュアンドチップスは、たら、かれいなどの白身の魚に衣を付けて揚げ、ポテトフライを添えたもの。パブでビールを飲みながらつまんだり、専門店で食べたり、屋台でテイクアウトしたり、イギリスの国民食といわれています。

ここでは、骨を取り除いてある生たらの切り身を使って、少ない油で済む揚げ焼きのフィッシュアンドチップスを作ります。黒ビールを衣にちょっと混ぜて、サクサク感と香ばしさを出すのがポイントですよ。

 

オトコ中村の「揚げ焼きフィッシュアンドチップス」

材料（2人分）

• たらの切り身（生でも甘塩でもOK）　4切れ（160g程度）
• 塩、こしょう　少々
• 薄力粉　50g
• 黒ビール　50ml
• じゃがいも　1個
• 揚げ油（今回はラードを使用。サラダ油でOK）　適量
• 塩、酢、マヨネーズ、トマトケチャップ、カットしたレモン　お好みで
• 付け合わせのベビーリーフ、プチトマトなど　お好みで

 

作り方

1. たらの両面に塩、こしょうを少々振り、下味を付けます。

甘塩たらを使う場合は、キッチンペーパーなどで押さえて余分な水気を吸い取ってから、こしょうだけふります。

 

2. よく洗ったじゃがいもをラップでくるみ、電子レンジ600wで3分ほど加熱します。粗熱が取れたら皮をむき、1cmくらいの太さの棒状に切ります。

じゃがいもは揚げ時間が短くなるように、先に電子レンジで加熱してある程度火を通しておきます。ホクホク感が楽しめるように太めに切りました。お好みで皮付きのまま揚げてもOKです。

 

3. 衣を用意します。小麦粉に黒ビールを加え、

 

粉っぽさがなくなるまで泡立て器で混ぜます。

ほのかにビールの香りがする衣になりました。ビールの炭酸で衣の水分が抜けてカラッと揚がりやすくなるそうです。

 

4. フライパンに底から5mmくらいの深さまで揚げ油を入れて、中火で熱します。

伝統的なフィッシュアンドチップスはラードや牛脂で揚げていたと聞いたことがあるので、今回はラードを50gほど溶かして使いました。より香ばしく、カラッと仕上がりますよ。

 

まずはじゃがいもを入れ、

 

時々コロコロと転がしながら、

 

10分くらい揚げます。全体に写真のような焦げ色が付いたら取り出します。

中火のままだと焦げやすいので、5分ほどしたら様子を見ながら少し火を弱めるといいでしょう。

 

5. 次はたらです。余分な水気をキッチンペーパーなどで押さえて吸い取ってから、

 

衣にくぐらせます。

 

6. フライパンに入れ、中火で揚げ焼きにします。2分くらいで衣が固まってくるので、裏返して、

 

同様に2分ほど揚げ焼きにして、衣全体が固まってきたら取り出します。

 

7. 最後に、残った衣も数回に分けてフライパンに入れ、スナック菓子風のサクサクのおつまみにします。固まってきたら裏返し、

 

全体が固まったらできあがりです。

残った衣はこうやって使い切るといいですよ。

 

8. 器に盛り付け、お好みで調味料、付け合わせの野菜も添えます。

食べ方はお好みで。酢と塩を振っても、レモンをしぼって、マヨネーズやトマトケチャップを付けても美味しいですよ。

 

熱々のフィッシュアンドチップスを酢と塩で！

揚げたて熱々のたらは、衣がサクッとしていて、たらの身はやわらかく口の中でとろけるよう！　ほんのりビールの香りと苦味がする衣も美味しいです。酢と塩を振って食べると、たらのうま味が引き立って文句なしにビールがすすみます。

本場のイギリスでは麦芽を使ったコクのあるモルトビネガーをかけて食べるそうですが、家にあった日本の穀物酢でもコクとさっぱり感がアップして、食べ飽きない味になりました。

じっくり素揚げしたじゃがいもは甘みがあって、太めに切ったのでホクホク。衣だけを揚げたものもサクサクで、フワッとくるビールの風味がいいですね。

黒ビールは缶のものを冷蔵庫で冷やさずに、キッチンに出しておいたものを飲みました。香りと苦みがぐんと主張してきて、サクサクとした軽い食感のおつまみと合わせるのにぴったりでしたよ。

フィッシュアンドチップスとスナックを盛り合わせた、パブ風つまみプレート。ぬるめの黒ビールと一緒に、冬の家飲みにぜひおためしください。